すずまどの日常

20代後半、既婚、専業主婦。現在妊娠中。2018年、関西から関東へ引っ越してきました。凡庸な一人間の気付きを綴ります。

妊婦と歯磨き

 前回に引き続き、今回も「歯」について更新します。

 

先日の「あさイチ」で、妊婦の歯周病のリスクを取り扱っていました。

その中で、「つわりがひどく、マウスウオッシュでうがいしかできない」

という視聴者の方からの声が紹介されていました。

 

かくいう私も歯科医院勤務時代、それこそ妊婦歯科検診に来院した妊婦の患者さんに、

「つわりで歯磨きができないんです。」と困った様子でどうすればいいか尋ねられたことがあります。その時私は歯科医院に勤め始めたばかりの勉強不足、それに妊娠経験も今が初めてなので経験もなしのダメ歯科助手

なので当時は、「できれば頑張って磨いてほしいのですが…」くらいにしか言えず、先生に尋ね直しました。

 

さらにその後、知識だけをつけた私は、友人が妊娠し、つわりがひどく歯磨きができないというので、「妊娠中歯周病になったら赤ちゃんに影響あるからしんどいとは思うけど頑張って磨いて!」と、なかば脅迫的に、その友人とお腹の子を想ったつもりでアドバイスをしてしまっていました。

 

そして今回、実際自分が妊娠を経験し、感じたこと…

 

「「「「歯磨きツライ」」」」」」」

 

知識も経験もなかったころにした発言も、知識だけ身につけただけの発言も、当時の私をしばきまわしたいほど彼女たちに寄り添ったものではなかったことを猛省しました。

 

こればっかりは経験して初めてわかることなので、仕方ないと大目に見てもらえるかもしれませんが、何事も経験もないのに知識だけ振りかざすのは恥ずかしく、知識も経験もなく彼女たちを救うような解決策を伝えられなくても、せめて心に寄り添った発言をすべきであったと思います。

 

幸い私は、気持ち悪さと無気力は四六時中あり、動けないことはありましたが、吐いたことは一度しかなく、ひどい人の話と比べるならば軽いほうだったと思います。

しかしなにも口にしていない平常時に嗚咽があったくらいなので、歯ブラシの時は嘔吐反射による吐き気との戦いでした。

 

いつも使っている歯ブラシはヘッドの小さいものだったのにもかかわらず、奥まで入れることが苦痛でした。もう歯磨きをあきらめようとした日もありましたが、友人にあんな偉そうなことを言った手前、自分の歯磨きがおろそかになってそれこそ歯周病になったら…なんて思うと、絶対に磨かないわけにはいきませんでした。

激しい嗚咽をもらしながら、根性で妊娠前と変わらない歯のケアを毎日。

それでもやっぱり歯磨きで精一杯で、デンタルフロスやタフトブラシに至らない日もありました。時に歯ブラシもダメで、タフトブラシならヘッドが小さく嘔吐反射もマシだったのでそれのみ、の日もありました。

 

知識も経験もある今、もし妊娠中の歯のケアについて、助けを求められたりしたならば…

 

そもそもつわりというのは人それぞれ、多様すぎるほど多様で、一概には言えないため、よくその人の症状をヒアリングした上でできる範囲でやってもらうしかないんじゃないかなと思います。

 

あさイチ」の専門家のおじさんは、「歯科医院に行って歯科衛生士に磨いてもらう」とおっしゃっていましたが、そもそも歯が磨けないほどの悪阻の最中って、そとに出るのもしんどいのに、気持ち悪い中歯医者に行って、口の中に指や器具を入れられてって、ハードル高すぎ!それができるなら歯を自分で磨けるのでは?!

と思ってしまいました。

 

でもそれも個人差があるので、もしかすると意外に自分で磨くより外に出て人に磨いてもらうのは大丈夫という人もいるかもしれないので、行けるなら挑戦してみてもいいと思います。

が、現実的に、行ってみないとわからないので、もしも体調が悪化して、粗相をしてしまったり、迷惑を掛けたらどうしようとか考えると、行けませんよね(>_<)

そもそも妊婦歯科検診も、受診時期は一般的につわりがおわる安定期以降ですしね。

 

今の私が、アドバイスできることがあるとすれば、

①(やっぱり)できる限り毎日歯磨きをしてほしいこと

②歯ブラシは、頭が小さいものを使ってみること

③口に何もいれられないのであれば何もしないよりかはマウスウオッシュでうがいをするだけでもすること

④マウスウオッシュもムリなら、水でもいいので口をぶくぶくゆすぐこと

⑤食べられるものが他に多いのであれば、砂糖菓子は控えること(少しでも口の中に残る虫歯の餌を減らしておくため)

⑥もしも外に出れるなら、歯科医院チャレンジ(勤務経験者としては嘔吐反射のある患者さんも診てきたのでたとえ粗相しても大丈夫)

 

くらいでしょうか。

これだけ危険だとなかば脅しのように示され、やれ、といわれても、できないものはできないし、ムリをする必要はないとおもいます。

大体の妊婦さんのつわりの期間は限られています。

調子がよくなったらすぐに妊婦歯科検診に行き、歯磨き、治療をまたがんばればいいのです。簡単な治療は安定期以降、妊娠中でもできます。

 

妊娠中は抵抗力が落ちるので、歯周病にかかりやすくはたしかになります。虫歯にも。

でも、妊娠する前に虫歯や歯周病を直しておけば、ほんの数週間の間に急速に深刻化することはよっぱどのことがない限り、年齢や体質、健康状態にもよりますが、大丈夫だと思います。

心配であればツライ悪阻の中も、やっぱり歯磨きを頑張るしかないのですが…

 

妊娠中、歯周病が重症化している方はできればまず歯科医院をがんばって受診してください。産婦人科の先生とも連携をとってもらいながら。母体の状態のせいで赤ちゃんに何かあるとやるせません。防げるものは防いであげるべきです。

 

ベストは妊娠前に治療目的だけで歯科医院を受診するのではなく、定期検診に通い、かかりつけの歯科医院を決めておくことです。心配なことをいろいろ相談しやすくなりますしね。

 

次回も歯の関連記事

かかりつけにするためのいい歯科医院の選び方を私なりに考察してみたことを更新したいと思います!